ずるい韓国語

いかに楽して韓国語をおぼえるかを日々研究しているブログです。

せめて理由を知りたい発音の違い【「火(カ)」が「화(ファ)」になる理由】

日本語の「化学(カガク)」は、韓国語で「화학(ファハク)」。

何となく音は似てるけど、やっぱり「カ」→「ファ」の変化が気になりますね。

というわけで今回はこの「カ」が「ファ」になる背景を調べてみたいと思います。

せめて理由を知りたい発音の違い

韓国語でも漢字がベースになっている単語は、日本語と発音も似ていることが多く、日本人にとっては覚えやすい単語です。

ただ中には同じ漢字なのに発音が全然違うものもあり、やっぱり違う言語だからなーと諦めて丸暗記に向かいがち。

違う言語なのでもちろん発音が違うのはしょうがないですが、歴史をさかのぼればなぜいま発音がずれているのか、その理由くらいはわかったりするかもしれません。

丸暗記はしんどいので、理由を知って少しでもロジカルに覚えられるようにしたい、というのがこのコーナーです。

発音違いのパターン

日本語の発音 韓国語の発音
ファ(화)

日本語の発音 韓国語の発音
火(カ) 화(ファ)
拡(カク) 학(ファク)
活(カツ) 활(ファル)
歓(カン) 환(ファン)

発音が違う理由

「k」→「h」の話は別件

まず子音の「k」音が「h」に変わってる件については、既出の記事ですでに解説しております。

http://hangeul.notsobad.jp/entry/2016/11/25/122923hangeul.notsobad.jp

ざっくり言うと、もともと「h」の音で中国/朝鮮から日本に入ってきたのですが、 当時日本に「h」の音がなかったため、似てると思われた「k」の音で受けいれたのでした。

「韓国(カンコク)」を「한국(ハングク)」というのもこれが理由です。

本題は「合拗音(ごうようおん)」

子音の問題は別にして、今回の本題は「ア」→「ウァ」の母音の変化です。

この変化については理由がはっきりしていて、「合拗音(ごうようおん)」と言われる音節がかつて日本語に存在した、そしてそれがなくなってしまったことが、現在韓国語と発音がずれている原因です。

拗音 - Wikipedia

漢字の元々の発音では「カ」と「クヮ」が違う音として認識されていました。

  • 可 = 가(カ)
  • 菓 = 과(クヮ)

日本にはこの「クヮ[kwa]」の音はありませんでしたが、
漢字を受け入れるために新しく「クヮ」という音を設けます。

これが「合拗音」と呼ばれるものです。

ただやはり日本語の発音としては無理があったのか、19世紀〜20世紀初頭にかけて 「クヮ」の音は徐々に「カ」に合流し、区別されなくなっていきました。

そのため、「クヮ」の音を残す韓国語と「カ」に合流させてしまった日本語で、発音が違ってしまっているのです。

発音は消えても旧仮名遣いでは差異が区別されていましたが、実際の発音に近づけた現代仮名遣いでは 元が違う発音だったことを知るすべはありません。残念だ。。

どの漢字が元々「クヮ」だったかを知りたいときは、このあたりのサイトが非常に参考になります。

か・が←→くゎ・ぐゎ(直音対合拗音)分類表

まとめ

というわけで、「カ [ka]」と「クヮ [kwa]」の音がずれる理由を見てみました。

なんだか全体的に日本語の音が変わったせいでずれることが多い気がしてきました。

日本語からどの字が元々「kwa」の発音だったかを推測することは難しいので、 使い途としては韓国語で「kwa」発音を聞いたら脳内で「ka」に変換するとわかりやすいくらいでしょうか。

あとは普段から旧仮名使いを心がけるといざという時に役に立つかもしれません。

関連語

火 / 화(ファ)

  • 요일(ファヨイ):火曜日
  • 재(ファジェ):火災

拡 / 학(ファク)

  • 대(ファクデ):拡大
  • 산(ファクサン):拡散
  • 장(ファクチャン):拡張

「大(ダイ)」が「대(デ)」になる理由はこちら。

http://hangeul.notsobad.jp/entry/2016/11/21/214044

活 / 활(ファル)

  • 동(ファルトン):活動
  • 발(ファルバ):活発
  • (センファル):生活

「活」は発音変化が3つ組み合わさった複雑な例です。

  • 「k」→「h」
  • 「ka」→「kwa」
  • 「チ・ツ」→「ㄹ(ル)」

元の発音が「ファ [hwa-t]」。

日本語は「h」がなく、入声[t]を「ツ」にしたので「クヮツ」。
韓国語は入声[t]を「ㄹ(ル)」にしたので「ファル」。

さらに日本語で「kwa」→「ka」に変化して、「カツ」。

活発の「発」も同じく「チ・ツ」→「ㄹ(ル)」のパターンです。

参考

拗音 - Wikipedia

か・が←→くゎ・ぐゎ(直音対合拗音)分類表

漢字と日本語